米軍基地反対派リーダー、山城博治議長を保釈 高裁那覇、逮捕から152日ぶり【動画】 - 沖縄タイムス(2017年3月19日)

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/89218
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米軍基地建設の反対運動中に逮捕・起訴され、身柄拘束が続いていた沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)=威力業務妨害罪などで公判中=が18日夜、保釈された。福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が18日、保釈を認めた那覇地裁決定を支持し、那覇地検の抗告を棄却した。山城議長は同日、保釈保証金700万円を地裁に納付。勾留先の那覇拘置支所前で支援者らに出迎えられた。昨年10月17日に器物損壊容疑で逮捕されて以降、152日ぶりに身柄拘束が解かれた。
弁護側によると、多見谷裁判長は棄却の理由について「公判前整理手続きが終わり、罪証隠滅の恐れは低くなっている」とし、「(山城議長に)刑罰を受けた過去はなく、長期勾留で健康状態の悪化が懸念されている」とした。
山城議長は拘置支所前に集まった約150人の支援者らに「これから何カ月かかるか分からないが、皆さんと一緒に公判で無罪を勝ち取ろう」と涙ながらに話した。
弁護側の金高望弁護士は保釈後の記者会見で「裁判所が保釈を認めたことには感謝したいが、遅すぎる」と指摘。「初公判が終わったこの期に及んで、不服を申し立てる検察側の執拗(しつよう)な態度には憤りを禁じ得ない」と地検を批判した。
一方、「保釈決定には事件関係者との面会を禁じる条件が付いている」と明らかにし、関係者と接触する可能性がある抗議活動には「参加を自重せざるを得ない」と述べた。
弁護側は17日、公務執行妨害と傷害両罪で計12回目の保釈を地裁に請求。地裁は同日夜に保釈を認めたが、地検が決定を不服として高裁那覇支部に抗告していた。高裁那覇支部は18日、接見禁止の延長を求めた地検の抗告も棄却した。


保釈された山城博治議長の記者会見での発言要旨 - 沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/89223

18日に保釈された山城博治議長の記者会見での発言(要旨)は次の通り。

県内の多くの仲間、全国や海外からもたくさんの支援があった。お世話になりました。ありがとうございました。

5カ月に及ぶ勾留だったが、今日、勢ぞろいしていただいた弁護団に激励をもらいながら、いつも気持ちを整理し、日々を送っていた。

午後6時半ごろ、係官から「正式じゃないが、今日釈放があるかもしれない」と知らせを受けた。地検の態度が厳しく、裁判が一通り落ち着く8〜9月ごろまで、この場所で頑張らないといけないという思いがあったので、夢のようでうれしい。

今朝初めて接見解除という措置をもらった。これまで名護署や拘置所に寄せられた、たくさんの激励や便りを見ることができず、今日初めて目にした。400通を超える激励が県内外からあり、終日目を通して、なちぶさー(泣き虫)博治は感激にむせびながら、ハンカチをぬらし、帰りを夢みていた。

今一番したいことは、健康の確認。主治医に何カ月も会ってないので、まずは診断もしてもらい、長くなるであろう裁判に集中したい。運動にも最大限、関われる分は関わりたいが、釈放にはたくさんの条件が付いている。今後、細かいところは弁護団と調整しながら、可能な限り声を上げていきたい。初公判でも述べた通り、私たちは県民の意を体して、沖縄の長い歴史を踏まえて、戦争の道を再び歩ませない。「命どぅ宝」をこれからも大事にして生きると裁判で述べてきた。この思いを果たすまで、裁判を頑張り抜く。

私たちにかけられている容疑は、広く言えば県民に対する弾圧、県民の思いを踏みにじる行為でもある。長い闘争になると思うが、無実と無罪、沖縄の正義を訴えて頑張りたい。