福島2号機 サソリロボ調査失敗 溶けた核燃料に到達できず - 東京新聞(2017年2月17日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017021702000127.html
http://megalodon.jp/2017-0217-1449-43/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017021702000127.html


東京電力は十六日、福島第一原発2号機の原子炉格納容器内に、サソリ型のカメラ付き自走ロボットを投入したが、圧力容器下の足場に到達する手前の堆積物で動けなくなった。回収もできず、内部に放置。調査は失敗した。
東電によると、ロボットは午前七時五十分ごろ、格納容器の貫通部(直径約十一センチ)から投入。長さ七・二メートルのレール上を渡って圧力容器下に行く予定だったが、レールにこびり付いた堆積物を乗り越えられず、目標地点にたどり着けなかった。午後三時すぎ、回収を断念し、遠隔操作用のケーブルを切断した。
ロボットの線量計では、レールの中央部分で毎時約二一〇シーベルトを計測。予備調査では、格納容器内で毎時六五〇シーベルトと極めて高い線量(推定)を計測しているが、それよりはやや下回った。
温度計では一六・五度を計測し、「溶け落ちた核燃料(デブリ)は十分に、冷却できている」(東電)とした。
予備調査では、圧力容器下の鉄製の足場で、デブリの熱で溶けたとみられる穴が見つかっていたが、今回の調査では再び見ることはできなかった。ロボットは二つのカメラで圧力容器下部や格納容器の底部を撮影し、線量分布なども調べる予定だった。予備機はない。