「平和実現を日常から」 佐倉で開催「平和首長会議」が閉幕:千葉 - 東京新聞(2016年11月9日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201611/CK2016110902000187.html
http://megalodon.jp/2016-1109-0933-21/www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201611/CK2016110902000187.html

佐倉市で二日間にわたって行われた関東初の「平和首長会議」(会長=松井一実広島市長)の第六回国内加盟都市会議総会が八日、閉幕した。会議では「核兵器禁止条約」制定に向け、日本政府にリーダーシップを取るよう求めることで一致。参加者は、平和と人権を大切にする日常の取り組みの重要性を確認した。 (渡辺陽太郎)
東京都国立市の佐藤一夫市長は体調不良の中、車いすで出席。「普遍的な人類のテーマである平和・人権から逃避せず、未来に向け挑戦する。すべての市民が地域で幸せに暮らせるよう、市民の命を守り抜く」と宣言した。
一過性のイベントだけでなく、行政人として、日ごろから、平和と人権尊重を追求しなくてはならないと呼び掛けた。
長崎市の田上富久市長とともに会議の議長を務めた広島市の松井市長は、議事が一段落したところで「佐藤・国立市長の発言に感銘を受けた。議長の立場だが意見を述べたい」と切り出した。
松井市長は、誰もが平和への理想を持っているが、競争社会の現実の中で削られてしまうと指摘。特定の個人や団体が利益を追求すれば対立が起き、解決手段として武力が使われることもあると述べた。
その上で「佐藤市長は全員が幸せに暮らせることを願っている。平和の達成は多くの人の利害をどう調整していくかだ。日常生活から人権を大切にしていく必要がある」と話した。
会議後の記者会見で佐倉市の蕨(わらび)和雄市長は「日常生活の連続の中で人権を尊重していくことが、極めて重要だ。地道で息の長い活動だが、世界平和や核兵器廃絶につながる。広島、長崎市長とともに取り組んでいきたい」と話した。