「憲法を学ぶために」(時論公論)清永聡解説委員 - NHK(2016年11月3日放送)

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/256213.html
http://megalodon.jp/2016-1104-1507-14/www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/256213.html

11月3日は「文化の日」。日本国憲法が公布された日です。今年は公布から70年です。憲法をめぐっては国会で議論が続けられていますが、一方で、市民が憲法について考える機会は多いと言えるでしょうか。また、憲法の催しに対する自治体の姿勢も消極的に見えます。
公布から70年。憲法を学び、議論を活発にするために求められることは何かを考えます。

【解説のポイント】
解説のポイントは2つです。
1つめは憲法を知る機会です。NHKの調査では、憲法に関する催しを主催する自治体は一部にとどまっていました。
2つめは、憲法を学ぶ場となる公共施設について。その理念と多様な議論の大切さを考えます。

【公布された憲法
70年前のこの日、日本国憲法が公布されました。
皇居前の広場には10万人が集まり、昭和天皇とともに公布を祝いました。
憲法は、国民主権基本的人権の尊重、そして平和主義を掲げ、戦後日本の出発を象徴するものとなりました。
祝賀会で吉田茂首相と乾杯しているのは、憲法担当の国務大臣だった金森徳次郎です。憲法学者でもある金森は、国会で憲法に関する答弁を一手に担い、大きな役割を果たしました。その金森は70年前の11月3日に体験したという、ある出来事を書き残しています。