水木さんが描く「戦争の狂気」 来月13日まで調布で企画展:東京 - 東京新聞(2015年8月26日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150826/CK2015082602000164.html
http://megalodon.jp/2015-0826-0904-20/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150826/CK2015082602000164.html

水木さんは太平洋戦争で陸軍に召集され、南太平洋の激戦地ニューブリテン島へ送られた。展示では、自らの体験と戦争の狂気を描いた漫画「総員玉砕せよ!」「ラバウル戦記」などの作品の一部をパネルで紹介。開戦から終戦に至るまで、当時の新聞報道も並べた。
新聞各紙は、真珠湾攻撃や序盤の攻勢を華々しく伝える一方、敗戦の色が濃くなってくると、本土空襲があっても「わが被害は極めて軽微」(昭和十九年六月十六日の在京五社共同号外)などと報じている。そのころ、戦地の最前線で兵士たちは生死の境をさまよっていた。言論統制下の新聞と水木作品とを対比することで、戦争の悲惨さやむごたらしさが伝わってくる。
今回、今年五月に見つかった、出征前の水木さんの手記の一部も初めて展示されている。便せんに書き付けられた「五万人、十万人が死ぬ時代」「考えることすら許されぬ時代だ」という言葉が印象的だ。

平和祈念事業「水木しげるの戦争と新聞報道展」
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1436174432454/index.html
(チラシ)
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1436174432454/files/mizukitenchirashi.pdf