安保法案:抗議団体が次々誕生 知識人や若者も - 毎日新聞(2015年07月15日)

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戦後日本の安全保障政策を大転換する安保関連法案に反対する動きが各界に広がり、国会周辺では連日のように抗議集会やデモ行進が行われている。政府が昨年7月に集団的自衛権の行使容認を閣議決定して以降、労働組合など既存の組織だけでなく、知識人や若者らが新たな団体を設立するケースが目立っている。

その代表格が、益川敏英・京都大名誉教授や内田樹神戸女学院大名誉教授らが呼びかけ人となって6月に発足した「安全保障関連法案に反対する学者の会」。文系、理系を問わずさまざまな分野の研究者が参加し、賛同者は約9800人に上っている。

一方、東京都内の大学生らが中心となって5月に結成した「自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)」。中心的メンバーは約150人で特定の党派に偏らない。フェイスブックツイッターなどを駆使して互いに連携し、先月26日の国会前での抗議活動には約2500人が参加した。

第1次安倍政権で内閣官房副長官補だった柳沢協二氏ら元政府高官や専門家による「国民安保法制懇」は、憲法解釈の変更に反対の立場から昨年9月に意見書を政府に提出した。衆院の委員会での法案の採決が迫る今月13日には、法案の廃案を求める声明を発表した。【樋岡徹也】

◇安保法制反対の立場で結成された主な団体◇

【安全保障関連法案に反対する学者の会】

 益川敏英・京都大名誉教授ら、さまざまな分野の研究者が発起人となって結成した。賛同者は約9800人

【国民安保法制懇】

 集団的自衛権の行使容認に伴う憲法解釈変更に批判的な大森政輔・元内閣法制局長官、柳沢協二・元官房副長官補ら元政府幹部、研究者などが結成

【自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)】

 特定の党派に偏らない学生たちで組織

【戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会】

 作家の大江健三郎氏、瀬戸内寂聴氏ら文化人や知識人が呼びかけて結成された反戦平和団体の連合体

【立憲デモクラシーの会】,

 長谷部恭男・早稲田大教授、山口二郎・法政大教授ら憲法政治学者ら60人余りが呼びかけ

 ◇反対声明などを出した主な団体(50音順)◇

安保体制打破新劇人会議

宗教者九条の和

真宗大谷派東本願寺

世界平和アピール七人委員会

日本科学者会議

日本教職員組合

日本出版労働組合連合会

日本消費者連盟

日本新聞労働組合連合

日本弁護士連合会

日本民間放送労働組合連合会

日本労働組合総連合会