- 作者: 瀬木比呂志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/19
- メディア: 新書
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この本でさまざまな側面から論証していますが、日本の裁判官は、実は、裁判官というより、法服を着た「役人」、裁判を行うというより事件を処理している制度のしもべ、囚人です。裁判官という職業名や洋画などからくる既成のイメージは捨てて下さい。
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ただ、ここ十数年の間に、裁判所の荒廃に伴い、問題の大きい裁判官が徐々に増えてきたという印象は否定できません。
典型的な裁判官像については、最高裁判事の類型からも推測できると思いますが、まあ、ごく普通の裁判官は、トップほど生臭くはないでしょう。しかし、血の重みがないというか、血が薄いというか、個人としての存在感に乏しい、感受性にもやや欠ける、鈍重な職人的役人が多数派になってきていることは、残念ながら間違いないと思います。