第5部 不戦のとりで<中>軍国主義教えた国民学校-東京新聞(2013年8月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/kenpouto/list/CK2013082502000132.html
http://megalodon.jp/2013-0825-1222-06/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/kenpouto/list/CK2013082502000132.html

天皇に尽くす「皇国民」の錬成を目的とした国民学校は四一年から、戦後の四七年までの六年間設置された。従来の小学校よりも愛国心教育の色合いが強まり、修身や国語、国史などが国民科として再編された。児童は「少国民」と呼ばれ、教科書で日本は「神の国」と表記された。

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その価値観が、終戦でひっくり返った。新制中学校に進み、新しい憲法を学んだ時のことを、鮮烈に覚えている。「戦争放棄の文字がまぶしかった」。自分たちのような教育を子どもたちが二度と受けることがないようにと、定年後の九九年、同級生らと「国民学校一年生の会」をつくり、平和憲法を守る活動を続けている。