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今日、8月6日は最愛のパートナーの誕生日だ。筆者だけでなく、大切な誰かの大切な記念日だという人も日本中に、世界中にいるだろう。同時に、悲しい記憶とともにある日でもある
▼1945年、広島市に原子爆弾が投下された。人類はこの日、一つの都市を破壊する核兵器の恐怖を知った。80年を経て、現役の核弾頭は9600発超までふくれ上がった▼世界最多の核弾頭を保有するロシアのメドベージェフ前大統領の挑発に、米トランプ大統領が原子力潜水艦を「適切な海域」に配置すると応じた。被爆国で非核三原則を国是とする日本の自衛官が、机上演習で米軍に核の脅しを求めた。世界は今も、核の狂気の中にある
▼米露は微減傾向だが、中国やインド、パキスタン、イスラエルなどで核弾頭が増えている。核兵器禁止条約に、被爆国の日本すら参加しない現状では「国家」には期待できまい。核廃絶へ踏み出す主体は「人類」であるべきだ
▼廃絶までの道のりがどれほど遠くとも、理想ではなく具体的な目標として向かわなくては。もう二度と、誰かの大切な日を、核の忌まわしい記憶で汚さないために。