【政界地獄耳】小沢一郎が指摘するジャニーズ会見から見る日本の構造的弱点 - 日刊スポーツ(2023年10月6日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202310060000070.html

立憲民主党小沢一郎がネットでジャニーズ事務所の会見から見る日本の構造的弱点を指摘している。「今回の大手芸能事務所の問題は正に日本の構造的問題。我が国の国民性として、自立した価値観を持てないという部分がある。まず従順性や同調性が第一に求められる。和を以て貴しと為す。巨大な権力の前では皆が沈黙し、不正が隠蔽されることが実に多い。これが事態を悪化させ、多くの被害を生む」。

★「戦前も『この国はおかしい』と思っても皆が同調し、国が破滅寸前まで行った。戦後、マッカーサーが来ると今度は掌を返したように皆が戦争は間違いだったと騒ぎ、教科書は黒く塗られた。この国特有の巨大な権力への従順性や組織的同調性こそ最大の問題。結局、明治以降、外圧だけがいつもこの国を変えている。常に価値観や倫理観は後回しで、自立的判断ができない。最大の問題が政治。安倍政権以降、森友問題に始まり、おかしなことだらけだが、事件の核心に至る前に、皆が「まあまあこの辺で」と闇に葬る。忖度、隠蔽、改ざん。今日の政治の腐敗と日本の衰退は、正に日本の従順性と同調性が生んだ悲劇。政治まで外圧頼みであってはならない。日本が問われている」(一部抜粋)。

★政府の渡航禁止勧告を無視し、日本維新の会に無許可でロシアを訪問し、2日にロシアのルデンコ外務次官と会談した同党国会議員団副代表・鈴木宗男に党は処分を検討しているという。党共同代表・吉村洋文(大阪府知事)は「これは厳しく処分されるべき。党の方針とも大きく異なる。我々はウクライナを支援する、これは国の方針もそうだし、我々党もそういう考え方」。これに対して鈴木は「私自身、誰よりもロシアと向き合ってきた政治家です。私自身の旧知の人間関係でアポイントを取って、この会談を設定している。そこまで私は縛られるものではない」。「ルールを守る大人たちの姿を見せたい」と秩序を求めるとぱちぱちと拍手があったことと重なる。(K)※敬称略