【政界地獄耳】安倍、麻生らの放言にうんざり - 日刊スポーツ(2022年4月19日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202204190000052.html

★18日、自民党選対委員長・遠藤利明は党愛媛県連で「原油高や物価高で経済が不安だ。大変苦戦するのではないかと懸念している」とウクライナ情勢やコロナ禍で国民生活が不安定なまま参院選挙に突入することを心配するとともに、内閣支持率が高い中でも気が抜けない選挙になることを念頭に一層の努力を県連に促した。党参院中堅議員が言う。「選対幹部が檄(げき)を飛ばすのは当然。身内の慢心だ。確かに野党不在、その分、与党内の対立の方が目立つ政局だが、一連の幹部の発言がひどい。たがが緩んでいる」と不満げだ。

★17日、自民党幹事長・茂木敏充は福岡市で立憲民主党代表・泉健太について「他党をああだこうだと言っているが、まずは間違えたと反省して国民に説明しなければいけない。他人の批判ばかりで具体策を出さない。だから支持率が低迷している」と言い出した。同日、党福島県連で講演した元首相・安倍晋三は米トランプ前大統領とのゴルフについて「あれだけ仲が良かったら(日本が攻撃を受けた場合は)米国は絶対に報復するだろうと(他国は)思う。ゴルフは抑止力のためにやっていた」と説明。ゴルフが抑止力になるなら防衛費増強や核共有は不要ではないのか。

★同じ日の元首相で党副総裁・麻生太郎もすごい。首相・岸田文雄について「『大丈夫か、頼りない顔だな』とみんな言っていた。でもやらせてみたらそこそこやる。安倍とか麻生とか売られたけんかは必ず買いますみたいな顔したやつはダメ。ちょっと控えめで優しく、柔和でほわっとしたやつの方が、今みたいな時にきちっとやる」と言いたい放題。また18日、同党本部の会合に連合会長・芳野友子が異例の出席。芳野は立憲民主党と共産の共闘を許さんとしていたが、自民党内にも労組と組むなど許せんという声もある。選挙を控えている候補者たちは幹部の自由な発言にうんざりだろう。(K)※敬称略