https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202202220000066.html
★17日夜、連合会長・芳野友子が自民党組織運動本部長・小渕優子と東京都内で会食していたことが発覚して野党関係者は大騒ぎだ。まして芳野はその会食直前まで立憲民主、国民民主両党議員が連合との協力強化を狙って設立した懇談会に出席、連合は夏の参院選の基本方針を決定したものの、立憲、国民両党を支援政党として明記せず「引き続き連携」との記述にとどめた。ただ「自民党とは連携しない」宣言した直後だっただけに波紋を広げている。
★この会食は自民党サイドからの呼びかけだったようで、芳野がこたえた形になっているが、連合会長の立場で公式の会談ならば、幾人かを連れていくものだろう。小渕が「女性同士、懇談したい」と軽い会食であるならばもう少し慎重さが必要だったのではないか。なぜなら連合会長を安く売っているからだ。過去の歴代会長は春闘のこの時期、会社側と1歩も引かぬ不退転の決意で対峙(たいじ)したものだし、それが労働者の代表の意地の見せどころだったはずだ。芳野の行動は参院選前に随分と薄っぺらく見える。
★自民党関係者が言う。「自民党は随分前から、党3役を軸に連合と接触していた。希望の党失敗の後ぐらいから、水面下の会合を重ねていた。労使協調というが実態は民間労組の委員長などを経れば企業の労務担当役員になるケースが多い。実際に自民党支持の連合幹部は多い。いよいよこれで表面化することだろう。先の衆院選挙で連合は共産排除を言い続け、芳野は連合の票の行き先がなかったと言い出したが、実態は自民党に票を流している。驚く話ではないのが実態だ」。つまり自民党と連合は大筋でまとまり、組織運動本部長クラスと連合会長がばれるように会談してみせるまで近づいたというシグナルだろう。(K)※敬称略