【政界地獄耳】失敗総理・安倍晋三の言うことを聞く必要があるのか - 日刊スポーツ(2021年12月28日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202112280000035.html

★元首相・安倍晋三が政局に積極的に関与している。派閥の領袖(りょうしゅう)に返り咲き、先輩風吹かせていろいろ発言してくるが、国会で1年以上118回も虚偽答弁し続けた元首相の声に耳を傾ける必要があるのだろうか。国交省が基幹統計の集計に使う建設業者の受注実績の調査票改ざんを13年から8年間続けていたのみならず、電子化して「永年保存」しているデータも、多くが書き換え後のものであることも発覚。

★主要な経済指標GDP国内総生産)の数字を上げようと建設業受注統計や勤労統計など各種統計の改ざんやGDP算出方式の変更までしていたとなれば、公明党が務めてきた国交相の責任も含め、アベノミクスの成功を見せかけるための改ざんが問われるのは必至だ。ところが安倍は岸田政権の経済政策に「根本的な進む方向をアベノミクスから変えるべきではない」と注文を付けた。本来ならば国民から「もう発言しないでほしい」と注文を付けたいところだ。

★総事業費500億円を投じたアベノマスクも検品で約15%が不良品と判明。その検品費用に新たに計20億9200万円を要した。それに倉庫代もばかにならないとなれば首相が処分を決めるのは当然。問題はコスト意識だろう。台湾有事についても「外交の安倍」は発言を強めるが、北海道新聞のインタビューで「100点を狙って0点なら何の意味もない」と「2島返還」に路線を変えたと認めたが「路線を考え直せば日ロ関係は100%後退する」と首相に路線継承を求めた。これだけ失敗が明らかでも祭り上げる自民党、沈黙の野党、批判しないマスコミ。どれをとってもだらしない。(K)※敬称略