「市民の迷惑なんだよ」元山さんに浴びせる大音声 水と塩だけの5日間、ドクターストップ - 沖縄タイムス(2019年1月20日)

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沖縄県名護市辺野古の新基地建設の賛否を問う県民投票に不参加を決めている5市に投票実施を求め、「辺野古」県民投票の会の元山仁士郎代表(27)が宜野湾市役所前で続けていたハンガーストライキが5日目となる19日午後5時ごろ、ドクターストップで終了した。15日午前8時から始まり、水と塩だけの摂取で挑んだ元山さんのハンストは105時間に及んだ。

パトカーが出動
元山さんは記者団に「5市長がまだ参加を表明しない悔しさはすごくあるが、県議会で動きがあるのを期待して、自分のハンガーストライキという抗議は終えたいと思う」と発表した。
19日午後3時ごろから、市役所前の道路に日章旗を掲げた街宣車が停車。拡声器を使い「宜野湾市民の迷惑なんだよ。早く解散しろ」などと主張し、パトカーが出動するなど現場は騒然とした。

続行の意思示したが…
午後4時半に医師の診断を受けた元山さんは、2日前より血圧が急激に下がり、このまま続けると「危険な状態になりかねない」と中止を求められた。元山さんは続行の意思を示したが、サポートメンバーとの協議の末、終了が決まった。その後、疲労がたまった様子の元山さんはメンバーに肩を担がれて車に乗り、病院へ向かった。
その後のツイッターでは「沖縄、日本、海外からたくさんの方々に支えられ、涙があふれています」とつづった。

投票したいだけなのに
仕事の合間を縫い、元山さんのテント生活を近くで支えた那覇市の男性(24)は「昨日ぐらいから声が小さくなって反応も遅くなり、立ったり歩いたりもキツそうだった」と振り返る。
市役所前で、拡声器で大きな音を出し続ける街宣車を見つめ「あの人たちも、辺野古に賛成の人も反対の人も、みんなで話して投票したいという思いだけなのに。悔しくてたまらない」と語った。
元山さんが入院した後も、サポートメンバーが5市長に実施を求める署名は市役所前で20日正午から午後6時まで続け、週明けに5市長に届ける予定という。