(政界地獄耳)麻生野放し状態 暴言止まらない - 日刊スポーツ(2018年11月27日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201811270000145.html
http://archive.today/2018.11.27-010013/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201811270000145.html

内閣改造でも首相・安倍晋三は盟友で副総理兼財務相麻生太郎を続投させた。ところが麻生の暴言が止まらない。この留任については「内閣改造をして新人とかが出ない限り、新聞で評価が上がった例が過去にあったら教えてくれ」と開き直った。26日の参院予算委員会集中審議で日産自動車代表取締役会長・カルロス・ゴーン容疑者らが逮捕された件をただされ「一般論」とした上で「経営陣の監督機能を発揮させることが大事だ。金融庁としては引き続き企業のガバナンスを実効的なものにするために、きちんとやっていかなければいけない」と発言した。

★ガバナンスが利かなくなっているのは一体だれか。5日にはスバルがブレーキ検査の不正を発表、KYBの免震データ改ざんなど企業の不祥事が続いているが、麻生は「基本的に信用というものをなくすことになる。大きなマイナスになる。この種の話はきちっと対応しないと」と発言した。思えば5月8日に会見で「セクハラ罪って罪はないと思う」とし、のちに閣議決定までした。セクハラで辞任した財務事務次官福田淳一の疑惑について「はめられて訴えられているんじゃないかとか、世の中にご意見はある」とし、10月23日、外相・河野太郎のパーティーで麻生は河野に「何が欠けているといえば、間違いなく一般的な常識に欠けている」と言い放った。

★ところが森友学園疑惑での財務省の公文書改ざんについては「どの組織だってありうる。個人の問題」と一蹴。ガバナンスは企業にだけ適用されるのだろうか。ビジネスジャーナルで精神科医の片田珠美は麻生の言動を分析して「強い特権意識」「想像力の欠如」「自覚の欠如」を指摘している。問題は、このご仁が元首相で元外相で今も副総理ということだ。政府も自民党も本当に野放しでいいのか。(K)※敬称略