トランプ大統領の判事批判に連邦最高裁長官が反論 - NHK(2018年11月22日)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181122/k10011719951000.html

アメリカのトランプ大統領は、不法入国者をめぐる政権の新たな措置を差し止める決定を出した連邦裁判所の判事を「オバマ判事」と呼んで不満をあらわにしました。これに対し連邦最高裁判所の長官が「オバマ判事もトランプ判事もいない」と反論するなど、裁判所と行政のトップが批判し合う異例の事態となっています。

中米の人々がアメリカへの入国を目指して北上を続けていることに対し、トランプ政権は不法入国者の難民申請を拒否する新たな措置を発表しましたが、19日、カリフォルニア州の連邦裁判所はこの措置を一時的に差し止める仮処分の決定を出しました。

これについてトランプ大統領は、20日、記者団にカリフォルニア州の裁判所では政権の政策に反対するリベラルな決定が相次いでいるとしたうえで、「オバマ判事によるものだ」と述べ、不満をあらわにしました。

これに対し、裁判所トップのロバーツ連邦最高裁判所長官が21日、「オバマ判事もトランプ判事も、そしてブッシュ判事もクリントン判事もいない」と声明を出して、司法は政治から独立していると反論しました。

すると今度は、トランプ大統領ツイッターに「ロバーツ長官には悪いが、『オバマ判事』は間違いなくいる。彼らはわれわれの国の安全を守っている人々とは考え方がかなり異なっている」と投稿するなど、裁判所と行政のトップが批判し合う異例の事態となっています。