発表コメント矛盾だらけ 加計学園「安倍利用」自白の墓穴 - 日刊ゲンダイDIGITAL(2018年5月29日)

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「公的機関に偽りの説明をしたとすれば、県や市に説明と謝罪をして、責任者が記者会見を開くのが常識だ」――。加計学園獣医学部新設をめぐるウソのもぐらたたきのような展開に、愛媛県中村時広知事がブチ切れた。
県が国会に提出した公文書の〈(2015年)2/25日に(加計)理事長が首相と面談〉との記載について、加計が26日、「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまった」なんてコメントを発表したからだ。
中村知事が激怒するのも当然だ。自前の土地もなく、資金力も乏しい加計に対し、県や市が獣医学部の施設整備費として計約93億円の税金補助を決めた背景には、安倍首相と加計理事長の「面談」を踏まえ、国という後ろ盾を信用したからだろう。それが県や市に何ら説明もなく、当然、「面談は作り話でした」と言われて「ハイそうですか」となるワケがない。
そもそも県の公文書には〈加計学園から、理事長と安倍首相の面談結果等について報告したいとの申出があり、(2015年)3月3日、同学園関係者と県との間で打ち合わせ会を行った〉とあるのだ。つまり、加計側はわざわざ両者の面談内容について話したい、と県に要望。そこで2月25日の面談や、〈首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり〉と報告しているのだ。
さらに加計はウソをついた理由として〈当時、獣医学部設置の動きが一時停滞していた時期であり、何らかの打開策を探していた〉としている。つまり、安倍首相の総理大臣としての地位や立場を獣医学部設置の打開策に利用したと認めているワケだが、これは〈理事長が私の地位や立場を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もなかった〉という安倍首相の国会答弁と真っ向から反する話ではないのか。

森友学園問題で籠池氏は証人喚問
森友学園をめぐる補助金詐欺事件で、詐欺罪などで起訴、勾留され10カ月ぶりに保釈された前学園理事長の籠池泰典被告は安倍首相の妻・昭恵氏からの100万円寄付が虚偽との理由で証人喚問された。仮に加計側の説明通りであれば、安倍首相と理事長の面会を引き合いに出して獣医学部をつくり、県や市からカネを引っ張ることにまんまと成功した加計孝太郎理事長の証人喚問は避けられないだろう。

元検事の落合洋司弁護士は次のように指摘する。

「一担当者が理事長や首相の名前を勝手に使ったとは考えにくい。恐らく、愛媛県の公文書の信用性は否定できないため、ならば『担当者がウソをついた』となったのでしょう。もはや、証人喚問か参考人招致かはともかく、国会で加計理事長にきちんと説明してもらう以外に真相解明はできません」
ウソまみれでありながら、よくもまあ「世界に冠たる獣医学部を目指す」(加計理事長)なんて言えたものだ。