<金口木舌>読書の妨げになるもの - 琉球新報(2018年5月5日)

https://ryukyushimpo.jp/column/entry-712931.html
http://archive.today/2018.05.05-002206/https://ryukyushimpo.jp/column/entry-712931.html

西原町内の小学校は保護者らによる本の読み聞かせが盛んだ。隣の浦添市でも浦添ロータリークラブが児童センターに計約300冊の図書を贈呈した

▼共通するのは本を通して子どもたちに豊かな感性と知性を育んでほしいとの思いだ。両市町とも米軍普天間飛行場の米軍機の飛行ルートになっており、防衛予算で防音工事が施されているが、基地間近の学校は90デシベル前後の爆音にさらされている
▼深夜早朝は飛行しないとした騒音防止協定も「必要とされる場合は」との例外適用が常態化し、効力を失っている。一方、米国では同じ政府機関が米軍に注文を付けることもある
▼米海兵隊ハワイ州のカネオヘ・ベイ基地周辺で実施した調査で、米軍機が学校周辺を飛行する際の騒音レベルを65デシベルとしたが、米環境保護庁は平均45デシベル(静かな事務所)以下に抑えるよう勧告した
▼米国で「建国の父」として尊敬される第3代大統領トーマス・ジェファーソンは「本がなければ生きられない」と語った。米本国では子どもたちが静かに読書できる環境を大切にしているのもうなずける
▼きょうは「こどもの日」。読み聞かせなどで子どもたちにすくすく育ってほしいという保護者の願いは切実だ。日本の将来を担う子どもたちのためにも、政府は米本国並みの静かな環境で安心して読書できるよう米側に求めるべきではないか。