(政界地獄耳)改憲へ自民党内公募の愚行 - 日刊スポーツ(2018年2月12日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201802120000159.html
http://archive.today/2018.02.12-010448/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201802120000159.html

★9日、議論が低調といわれる自民党憲法改正推進本部は、本部長・細田博之の指示で党所属国会議員に対し、憲法9条改正に向けた条文案を19日正午までに提出するよう求める文書を出した。細田は「具体論として憲法9条をどう改正するのか」「10日ほどの間にいろいろ考えていただいて、いい知恵のある方はお出しいただきたい」と訴えた。
★思えば8日夜、首相・安倍晋三が首相公邸で自民党の2回生衆院議員20人と会食し、「日本という国家を後世に引き渡していくためにも、必要な憲法改正の議論に率先して参画してほしい」と訴えたこととリンクしているようだ。議論が低調な党内の憲法改正議論を活性化させるため、党全体や、ベテラン議員の前で萎縮する若手議員も議論に参加させて中身を深める考えなのだろうが、党内に知恵がなく、強引に進めることへの批判をかわすための党内への呼びかけにも聞こえる。
★推進本部は寄せられた条文案に基づき2項「維持」と「削除」の論点を整理し、党改憲原案づくりに反映させる。他にも他の改憲項目の条文案も募った。この動きに元幹事長・石破茂は「考え方の熟度に、それぞれの差もあるし、やはり議論というのは、それぞれが考え方を述べ合って、一致点はどこかなというのを探すのが議論だから。そのプロセスを省いてはいけないということだと思う」と強くけん制した。この公募プランは、影響力のある石破の声をかき消すための“動員”のようなものでもありそうだ。
★どんどん改正案を進めれば強引と言われ、出来上がったものは評論家のようにケチをつける。その一方、党内から憲法改正の湧き上がる声がないという現実。党内公募の愚行は結局、党の総意ではないということだけを露呈させた。(K)※敬称略