http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017110402000132.html
https://megalodon.jp/2017-1105-1054-56/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017110402000132.html
憲法公布から七十一年を迎えた三日、国会周辺では、九条改憲に反対する市民集会が開かれた。十月の衆院選で自民党が大勝し、公明党を含む与党で改憲発議に必要な三分の二以上の議席を確保。改憲論議の加速が見込まれる中、約四万人(主催者発表)が秋晴れの空の下、「戦争反対」「九条生かせ」と声を上げた。
国会前でのスピーチには、ノーベル平和賞受賞が決まった国際非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))」の国際運営委員、川崎哲(あきら)さんも参加した。「戦争から学んだ二つの教訓がある。九条の不戦の誓いと、核兵器廃絶だ」。唯一の被爆国であるにもかかわらず、日本政府が核兵器禁止条約に参加していないことに触れ、「進むべき道の反対に進んでいる」と批判した。
集会では、九条改憲反対を掲げて衆院選で躍進した立憲民主党の枝野幸男代表のほか、野党の党首や議員らもスピーチした。
東京都武蔵野市の椎木菜央さん(32)は、今回のような市民集会に初めて参加した。十一カ月の娘を抱っこしながら、「子どもの命のことを考えれば、戦争ができるようにしてはいけない。とりあえず行動ですね」と話した。 (小川慎一)