今村復興相、辞任へ 大震災「東北で良かった」と発言 - 朝日新聞(2017年4月25日)

http://www.asahi.com/articles/ASK4T64WWK4TUTFK01H.html
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今村雅弘復興相が25日夜、所属する自民党二階派のパーティーで講演し、東日本大震災について「これは、まだ東北で、あっちの方だったから良かった。もっと首都圏に近かったりすると、莫大(ばくだい)な甚大な被害があったと思う」と述べた。講演後、発言を撤回。辞任する意向を固めた。被災地を軽んじる発言で、与党内からも進退を問う声が出ていた。
今村氏は4日の閣議後の記者会見で、原発事故の自主避難者が故郷に戻れないことを「本人の責任」と発言し、批判を浴びたばかりだった。
今回は、大震災の人的被害と社会資本の被害に触れた後の発言。直後にあいさつに立った安倍晋三首相は「東北の方々を傷付ける極めて不適切な発言があった。総理大臣として、まずもっておわびさせていただきたい」と述べた。
今村氏は記者団に「東北でも、あんなひどい災害だった。ましてや首都圏に近い方だったら、とんでもない災害になっているだろうという意味だ」と釈明。その後再び記者団の前に現れ、「不適切な発言、表現といったものについて深く反省し、皆様方におわびを申し上げる」と謝罪した。
公明党大口善徳国会対策委員長は「被災地の方々の信頼関係を失墜する発言をしたことの意味をもう一度かみしめて、自らの出処進退は、政治家として決断されるべきだ」と発言。民進党は26日午前の参院東日本大震災復興特別委員会の審議開始までの辞任を求めている。(山岸一生)