世界平和アピール7人委 「共謀罪」反対アピール「国民監視の合法化だ」 - 東京新聞(2017年4月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017042502000133.html
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ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹(一九〇七〜八一年)や平塚らいてう(一八八六〜一九七一年)らがつくった「世界平和アピール七人委員会」は二十四日、犯罪の合意を処罰する「共謀罪」と趣旨が同じ「テロ等準備罪」に反対するアピールを発表した。
 アピールでは、共謀罪について「憲法一九条が保障している国民の精神的自由権を大きく損なう。犯罪の実行行為ではなく、犯罪を合意したこと自体を処罰する共謀罪は、既遂処罰を大原則とする日本の法体系を根本から変えるものだ」と指摘した。
 その上で「政府答弁では、捜査当局が犯罪の嫌疑ありと判断すれば、準備行為は行われる前であっても任意捜査はできるとされている。これらが意味するのは、すべての国民に対する捜査当局の広範かつ日常的な監視の合法化だ」と批判している。
 現在のメンバーは、元国連大副学長の武者小路公秀(むしゃこうじきんひで)氏(国際政治学)、元長崎大学長の土山秀夫氏(病理学)、写真家の大石芳野(よしの)氏、慶応大名誉教授の小沼通二(こぬまみちじ)氏(物理学)、総合研究大学院大名誉教授の池内了(さとる)氏(宇宙物理学)、作曲家の池辺晋一郎氏、作家の高村薫氏。