http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1809982.html
http://archive.is/2017.04.20-002639/http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1809982.html
★この発言を絶妙な官邸とのコンビネーションとみるか、幹事長・二階俊博の政局誘導とみるか。解散時期は衆院の任期を考えれば既にいつあってもおかしくない。野党は野党共闘が進まず、自民党優位の選挙戦は明白だ。一方、自民党内は首相・安倍晋三の優位は森友学園疑惑があれど揺るがない。ポスト安倍を狙う副総理兼財務相・麻生太郎は年齢との競争で、解散は早ければ早い方がいいはずだ。そのための大宏池会構想も進む。
★そんな与野党の環境の中、二階は18日の会見で衆院小選挙区の区割り改定案が事実上まとまったことを受け、衆院解散時期について政治の安定のためには新たな区割りが成立し、その周知期間を経た後が望ましいとの考えを示した。また「解散は安倍首相の一存で決めることだ」と付け加え、解散権を縛らないとけむに巻いたものの、事実上、首相の解散権はこの区割り改定の法案成立と周知期間後が前提条件になると示唆した。
★二階流のアドバルーンだが、政界に与えるインパクトは大きい。今日19日、衆院選小選挙区の区割り見直しを検討している政府の衆院議員選挙区画定審議会は改定案をまとめ、首相に勧告する。見直しは19都道府県の約100選挙区に及ぶ。青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の小選挙区を各1減。格差を2倍未満に抑えるため、北海道や東京、神奈川、大阪など13都道府県の区割りも見直す。政界では7月2日の都議会議員選挙とのダブル選挙のうわさが絶えないが、その東京も大幅に区割りが変わることを前提にするとダブルは混乱必至だ。周知期間をどの程度とるかによって、首相は解散権が縛られることを逆手に取ることも可能だ。「二階は大したことを言っていないが、政界の動揺は大きい」(政界関係者)。解散までの神経戦がスタートした。(K)※敬称略