(政界地獄耳)「一極集中批判」増田の手腕は? - 日刊スポーツ(2016年7月6日)

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自民党都知事の後継候補を決めるポスト舛添問題は自民党都連会長・石原伸晃指導力の欠如からなかなか決定には至らない。自民党都議団幹事長・宇田川聡史は「増田氏と都政を歩みたい」とすがる思いだ。元防衛相・小池百合子が出馬宣言をしているにもかかわらず、自民党都連や23区長が熱望している元岩手県知事・増田寛也について4日、秋田県知事・佐竹敬久が言及、「これまでの都知事は東京の税金だと文句を言ってきたが、増田さんは言えるのかな。都知事になってもらいたい気持ちもあるが、増田さんは苦しいと思う。地方創生で東京都をいかに小さくするかを主張してきた人が都知事になると矛盾する」と疑問を呈した。
★増田は総務相時代、大都市に偏る法人関連の税収を地方に再配分するための税制改正を行い、東京は毎年約1200億円〜約2000億円の減収になった。佐竹は東京の税収を剥ぎ、東京の力を弱めた本人がどういうつもりなのかと言いたいのだ。岩手県知事時代のことを、増田が総務相の時に参院議員・田中康夫(当時)に質問されている。08年1月、参院予算委員会の話だ。田中が「改革派の知事として知られた増田さんは12年間の在任中に1兆4000億円と、岩手県の借金の残高を2倍にしてしまったというお話をいたしました」と問うと増田は「岩手の場合に、今お話ございましたとおり、就任時に比べて大体借入金残高が2倍になったわけです」と答弁。一体、自民党都連は東京の一極集中を批判してきた増田のどこに行政手腕があるというのか。前都知事・舛添を担いだ責任もうやむやに、再度、根拠のない行政手腕で都政を歩みたいという自民党都連や都議団のお粗末さにはあきれるばかりだ。(K)※敬称略