煩わしさこそ尊い 映画「きみはいい子」 呉美保監督 - 東京新聞(2015年6月25日)

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昨年のカナダ・モントリオール世界映画祭で「そこのみにて光輝く」で最優秀監督賞を受賞した呉美保(オミポ)監督(38)の最新作「きみはいい子」が二十七日に公開される。学級崩壊や虐待、認知症などの問題を抱える人たちがかすかな希望を見いだしていくまでの群像劇に挑んだ呉監督の思いに迫った。 (増田紗苗)


<きみはいい子> 中脇初枝さんの同名小説が原作。まじめだが優柔不断で、学級崩壊していくクラスに何もできない新米教師岡野(高良)、幼いころに虐待され、自分の子どもにも手を上げてしまう母親(尾野真千子)、忍び寄る認知症におびえる一人暮らしの女性(喜多道枝)という同じ町に暮らす三人が、人とのつながりを通して苦悩に向き合い、小さな希望を見いだしていく物語。