田原総一朗、フランスの巨匠アラン・レネ監督の遺作に「わかりにくい」と苦笑 - シネマトゥデイ(2015年3月2日)

http://www.cinematoday.jp/page/N0071070
http://megalodon.jp/2015-0303-0944-12/www.cinematoday.jp/page/N0071070

昨年のベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『愛して飲んで歌って』を遺し、91歳でこの世を去ったレネ監督。没後1年に当たるこの夜、レネ監督の名を一躍世界に知らしめた、世界で初めてアウシュヴィッツ強制収容所で行われたことを公にしたドキュメンタリー映画『夜と霧』(1955)が35mmフィルム上映されることとなった。

田原は、『夜と霧』で強制収容所を初めて見たそうで、「痛烈な作品」だったと述懐。また、強制収容所だけを撮影し、全編ナレーションであることに、「(撮影)当時、強制収容所に入れられても殺されずに生き残った人や、ナチの関係者も生きていたと思う。僕なら当然、こういう人たちを取材したと思う」と、ドキュメンタリー映像を手掛けたこともある田原ならではの思いを吐露。しかし「それをやらないところが逆に、ユダヤ民族をなくしてしまおうというナチ、ヒットラーの恐ろしさやすさまじさが鮮烈に伝わってくる気がする」と、本作が持つ強烈なメッセージ性について語った。

アラン・レネ監督1周忌追悼企画「夜と霧」を35ミリ上映 - Ameba News(2015年2月1日)
http://news.ameba.jp/20150201-168/
http://megalodon.jp/2015-0303-0944-41/news.ameba.jp/20150201-168/

・「夜と霧」作品情報
レネ監督の名を世界に知らしめた同作は、ヒトラーが1941年12月に出した総統命令「夜と霧」をタイトルとし、この事件が人々の記憶から薄れることを懸念したレネ監督が、マウトハウゼン強制収容所での生活を経験した詩人ジャン・ケロールの協力を得て監督した。戦後の廃墟となった収容所をとらえたカラー映像と、人間が家畜のように処理された過去のモノクロ写真や映像を対比させた手法を用い、二度と繰り返してはならない惨劇を糾弾する。

なお、今年はアウシュビッツ収容所解放70周年にもあたり、上映当日は、ジャーナリストで映像作家の田原総一朗氏が、歴史の重い側面を映像化してきたレネ監督が、遺作「愛して飲んで歌って」で“人生、愛して飲んで歌って”という軽やかなテーマにたどり着いた境地を語るトークイベントが行われる。

参考サイト)
(筆洗)フランス映画界の巨匠、アラン・レネ監督の『夜と霧』が公開されたのは…-東京新聞(2015年2月28日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20150228#p3

トークイベント(田原総一朗氏)
日本が戦争を総括出来ない理由は、生前の宮沢喜一氏によると「自民党の親分が戦争の当事者だったため、意見することができなかった」と語る。その点では、ドイツは日本とはまったく違う。ドイツに人は、ナチを産んだことの戦争責任をハッキリ言う。日本では、国民と天皇が被害者となってしまった。

参考サイト)
ワイツゼッカー氏 貫いた過去への眼差し-東京新聞(2015年2月3日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20150203#p1

「夜と霧」の映画で、1960年代にアウシュビッツを初めて見ることとなる。当時は岩波映画にいたころだ。強制収容所だけを撮影し、全編ナレーションであるところ、生存者にまったく取材をしないことで、アラン・レネ監督のストイックなところが現れている。そして、ヒットラーのすざましさが、鮮烈に伝わってくる。

日本は現在、相当危ない。自由民主党が変わった。吉田茂鳩山一郎岸信介田中角栄の時代には、党内に反主流派がいた。今は、いない。集団的自衛権に反対するのは、公明党だけだ。
もはや、アメリカと天皇(護憲発言のある)が頼りとなった。「安倍晋三歴史修正主義者で、東京裁判は間違いであるとする。靖国を参拝するのは当たり前」とアメリカに評価され、そのアメリカに叩かれるのが怖いので、現在は経済優先へと舵を切っている。

『夜と霧』は、胸を突いてくる映画だ。

参考サイト)
日本はアジアの次の独裁国家になるのか?-内田樹の研究室(2015年2月25日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20150226#p1
天皇憲法発言に秘められた 安倍政権への強いメッセージ-週刊文春WEB(2014年1月10日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20140112#p1
明治に人権尊重「五日市憲法」 皇后さま強く感銘-東京新聞(2013年10月20日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20131023#p1