「不戦が創作の力に」 宮崎監督 アカデミー名誉賞受賞-東京新聞(2014年11月10日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014111002000057.html
http://megalodon.jp/2014-1111-1534-53/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014111002000057.html

タキシード姿の宮崎監督は舞台上で金色のオスカー像を受け取り「私たちの国は(私が仕事をしてきた)五十年で一度も戦争をしなかった。このことが僕らの仕事にとって大きな力になった」と話した。

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また戦争に翻弄(ほんろう)された先人の経験に触れ「(自分が)アニメーションを続けられたのは日本が戦争をしなかったというのが大きい。戦争と原爆の記憶があったから『戦争は絶対しない』というのが定まっていたが、(戦後約)七十年過ぎてだいぶ怪しくなってきた」と危惧を示した。
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◆「改憲もってのほか」ジブリ冊子に
宮崎駿さんは二〇一三年の参院選前、「憲法を変えようなんて、もってのほかです」と改憲の動きを批判する記事スタジオジブリ発行の冊子「熱風」に載せ、大きな反響を呼んだ。

「政府や政党のトップの歴史感覚、定見のなさにはあきれるばかり。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい」と主張。

自衛隊の災害出動を「よくやっていて、礼儀正しい」と評価する一方、「自分からは(他国に)手を出さない、過剰に守らない」「こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこない」などと、率直な思いを語っていた。