憲法解釈変更の公文書残さず 市民ら法制局に抗議 - 東京新聞(2016年1月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201601/CK2016010702000137.html
http://megalodon.jp/2016-0107-0935-46/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201601/CK2016010702000137.html

二〇一四年に閣議決定した集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈変更について、内閣法制局が内部で検討した記録を公文書として残していないのは問題だとして、市民グループが六日、法制局に抗議した。「公文書管理法に違反し、容認できない」としている。
グループは特定秘密保護法に反対する「『秘密保護法』廃止へ!実行委員会」。「国民の知る権利の危機だ」として、法制局が検討過程を公文書として残していない理由や、責任の明確化を文書で申し入れた。
記者会見した実行委の海渡雄一弁護士は「戦争に関わる重要な憲法解釈変更。公文書として残さないなんてあり得ない」と話した。
公文書管理法は、軽微な事案を除き「意思決定に至る過程や実績を検証できるよう文書を作成しなければならない」と行政機関に義務付けている。法制局は一四年七月の閣議決定直前、国家安全保障局から原案の送付を受けて「意見はない」と回答したが、その検討過程を記した公文書を残していないことが明らかになっている。

5野党、安保法廃止を要求 首相は拒否 国会論戦始まる - 東京新聞(2016年1月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016010702000129.html
http://megalodon.jp/2016-0107-0936-52/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016010702000129.html

安倍晋三首相の外交報告と麻生太郎財務相の財政演説に対する各党の代表質問が六日、衆院本会議で行われ、国会論戦が始まった。安倍政権が採決を強行し成立させた集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法について、世論の批判は根強く、野党三党は廃止を求めた。質問に立たなかったほかの二党も歩調を合わせ、五党は安保法廃止法案の共同提出を視野に入れる。首相は法律の必要性を強調し、野党の要求を拒否した。夏の参院選をにらみ、与野党の論戦が続く。
民主党岡田克也代表は「国民は安保法の採決強行を決して忘れていない。全国で抗議活動が続いている」と指摘。「憲法違反の法律を絶対に認めるわけにはいかない」と強調した。
共産党穀田恵二国会対策委員長は「憲法の精神をじゅうりんし、安保法の強行採決という暴挙を行った」と安保法の廃止を要求。維新の党の松野頼久代表は、安倍内閣は「憲法を守る意思がない」と断じた。
首相は答弁で「国民の命と平和な暮らしを守るために必要不可欠な法律を廃止することは全く考えていない」と反論。「国民に理解いただけるよう丁寧な説明に努める」と述べた。
代表質問した野党は、民主、共産、維新に加え、おおさか維新の会の四党。所属議員数の関係から社民、生活の二党は代表質問の機会がなかったが、安保法廃止を求めている。おおさか維新は、橋下徹前代表が「安保法廃止」を批判しているが、党のスタンスは明確ではない。
民主は今国会に廃止法案を提出する方針。「駆け付け警護」を容認する国連平和維持活動(PKO)協力法改正案−などの三法案も出す方針。維新は「違憲の法律の廃止は同じ意見だ」と同調。ただ、自衛権の発動要件を一部拡大する「対案」も必要だとし、民主党と折り合っていない。
共産は、民主の三法案に同調しないが、廃止法案で足並みをそろえる方針。社民、生活も「安保法廃止」を求めている。
民主は他党と協議を進め、早ければ今月中にも法案を提出したい考え。五党は参院選で与党を過半数割れに追い込むことが安保法廃止に向けた一歩になるとして、候補者の一本化を進めている。 (横山大輔、宮尾幹成)

(筆洗)詩人の柴田三吉さんは十年ほど前に、広島での平和記念式典に足を運んだとき - 東京新聞(2016年1月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016010702000148.html
http://megalodon.jp/2016-0107-0938-46/www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016010702000148.html

詩人の柴田三吉さん(63)は十年ほど前に、広島での平和記念式典に足を運んだとき、三万人もの韓国・朝鮮人が原爆の犠牲になったことを知った。
そうして書いたのが、昨夏の終戦七十年の節目に出版された『平和をとわに心に刻む三〇五人詩集』に収められた「ちょうせんじんが、さんまんにん」。家族を原爆で失ったという女性の独白が、しずかに響きわたる詩である。
<生涯をかけて見るはずだった光を わたしはそのとき 一瞬にして見てしまいました。生涯をかけて見るはずだった光が束になって からだのなかに入ってしまったのです>
彼女の夫も二人の子供も瞬時に消えた。三人の小さな骨を入れた牛乳瓶だけを持って半島の故郷に帰った女性は、こう語り続ける。<夫の顔 子供の顔は その光に埋もれて もう思い出せません。思い出すためには闇が必要でありますが わたしのからだのなかに 夜の草原のようなやわらかい闇はありません>
そういう残酷な光を、どうしても手にしたいのか。北朝鮮はきのう、四度目の核実験を強行した。「水爆実験の大成功は、民族の千年、万年の未来をしっかりと保証する歴史の大壮挙、民族史的出来事となる」と勝ち誇る姿の、何と虚(むな)しく悲しいことか。
それは、ヒロシマナガサキで焼かれた幾万の韓国・朝鮮人の残影を踏みにじる「民族史的大暴挙」なのだが。

三鷹の母ら「子の笑顔守る」 「子どもの本・九条の会」9日発足:東京 - 東京新聞(2016年1月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201601/CK2016010702000169.html
http://megalodon.jp/2016-0107-0939-43/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201601/CK2016010702000169.html

戦争のない平和な未来を子どもたちに残そうと、三鷹市内の母親や絵本作家らが九日、「みたか 子どもの本・九条の会」を発足させる。十一日までの三日間、みたかスペースあい(下連雀)で記念イベントを開き、絵本作家によるトークショーやメンバーによる平和絵本のリレー読み聞かせなどを行う。 (鈴木貴彦)
メンバーは、絵本作家ひろかわさえこさん、小学生に本を貸し出したり読み聞かせをする活動を続ける栗山規子さんら、市内在住の女性十人。呼び掛け人の一人で、子どもの本のボランティア活動をしている大門由起子さんは「全国的な『子どもの本・九条の会』のイベントに参加したことはあったが、自分たちの地域でも子どもの笑顔を守っていきたいと結成を決めた」と話す。
九日は午後一時半からのセレモニーで、会の発足を宣言。同二時から、児童文学作家の丘修三さんが「戦争と障害者」のテーマで語る。十一日は午後一時半から、児童文学作家の濱野京子さんと児童文学評論家の西山利佳さんが「公開おしゃべり」と称して、「児童文学者は社会とどうコミットするか 現場に行くということ〜アウシュビッツ・沖縄〜」のテーマで話し合う。
期間中は、「戦争なんか大きらい!〜絵描きたちのメッセージ展〜」を開催。「かいけつゾロリ」シリーズで知られる原ゆたかさんや、「あらしのよるに」の木村裕一さんら、「子どもの本・九条の会」の絵本作家六十三人が描いた絵を紹介する。イベントのない時間帯には、会員による絵本の読み聞かせや、かるた取り大会を計画している。
会は今後、子どもたちに読んでほしい「平和の本」を紹介したり、座り込んでじっくり読んでもらえるようなイベントを定期的に開催していきたいという。
大門さんは「タイトルに平和とか戦争とかついている本だけが『平和の本』ではない。おとぎ話でも人と動物の関わりでもいい、異文化を尊重し、人間の優しさや愛情をうたう作品も届けていきたい」と抱負を語る。

「いきなり憲法改正は傲慢」 公明・山口代表 - 朝日新聞(2016年1月6日)

http://www.asahi.com/articles/ASJ16741XJ16UTFK016.html?iref=comtop_list_pol_n02
http://megalodon.jp/2016-0107-0941-35/www.asahi.com/articles/ASJ16741XJ16UTFK016.html?iref=comtop_list_pol_n02

山口那津男公明党代表
自民党憲法改正そのものが目標になっているが、本当に改正するためには、やはり国会で大多数の合意が作られないといけない。(改憲項目の)絞り込みと言ってもなかなか簡単ではない。今回の国会は参院選を控えており、コンパクトで会期延長はなかなかできない。大きな難しい課題で合意を得るのはあまり現実的ではない。
参院選でも)いきなり(改憲勢力で)3分の2を取って、憲法改正をしようというのは傲慢(ごうまん)だ。やはり国会のなかで議論をしっかり深めて、与野党ともに、国会の意思として「国民の支持を得て憲法を変えようじゃないか」という成熟を導いていく。いきなり(改憲の)結論を(参院選で)テーマに出すのは時期尚早だ。(BSフジの番組で)