(地獄耳) 検査結果にメド 安倍辞任などの話はない? - 日刊スポーツ(2020年8月28日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008280000077.html

★25日ぐらいから政界では週末に首相・安倍晋三が自らの病状についての会見を開き国民に説明するのではないかといううわさが流れていたが、今日28日、その会見が行われる。首相を取り巻く健康不安説とそれに伴う退陣説などを払拭(ふっしょく)する狙いだろう。官邸での首相の会見は、通常国会閉会翌日の6月18日以来となる。とはいえ首相は今月17日に約7時間半、24日には4時間近く東京都内の慶応大病院に滞在し、いずれも6月の人間ドックの追加検査と説明していた。24日には記者団に「体調管理を万全にしてまた頑張りたい」と発言するとともに「またお話をさせていただきたい」と会見を示唆していた。

★今までは側近に「疲れている」「休ませろ」と言わせていた中途半端な情報で、逆に健康不安説が増幅され、診察の結果を聞きに行くとしながら「再検査もした」など、国民は検査の結果が芳しくないのかと心配だっただけに注目の会見となる。自民党関係者が言う。「早いうちから会見で説明すると言いだし、使い勝手のいい評論家にも伝えて各テレビにも会見で病状説明をするという情報を浸透させた。つまり病院での検査と治療の結果、一定のめどが立ったことで会見情報を流したのだろう。辞任などのマイナスな話ではない。ただ、まだ不透明なのは慶応大病院の治療法が週刊誌に細かく出ているが、何か別の症状が出始めたのではないか。何らかの病気が併発しているのではないかという不安も結果、払拭された、または治療が可能となったための前向きな会見になるはず」。

★それは一安心だが、その病気の発症や治療によって体力や気力が低下する方が政治家にはつらいのではないか。無論、何か内閣でひと仕事やり遂げようという時なら気力も戻るが、今は好材料が何もない。政権自体が漂流中だと考えると、病は気からならぬ病より気力の方が今は必要だろう。(K)※敬称略