<金口木舌>明日の天気は変えられるか - 琉球新報(2019年7月18日)

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中国・宋の猿回しが、食事のトチの実を朝三つ夕四つにすると言うと猿たちが怒るので、朝四つ夕三つにしたら喜んだ。目先の違いに惑わされ、本質に気づかないことを表す故事「朝三暮四」だ

▼今回の参院選で数字や説明にマジックはないか。琉球新報はファクトチェックを継続している。選挙前から政治家の発言のファクトチェックを毎日新聞朝日新聞東京新聞も展開している
▼選挙中の事実検証はもちろんだが、政治家の公約はどうなったのか選挙後に確認することも次の投票時の判断材料になる。鍵となる要素の一つが、候補者の政見などをまとめた選挙管理委員会配布の選挙公報だろう
公選法で衆参両院議員選と知事選で発行が義務付けられている。だが選挙後の取り扱いに定めがなく、毎日新聞によると、沖縄県などを除き半数の都道府県が選挙後にホームページから削除している
▼「選挙が終わっても選挙公報を消さないで」と選挙公報を活かす会が総務省に1万7600筆の署名とともに要望を提出した。「忘れることは喪(うしな)うこと」と喝破した政治学者の岡野加穂留氏は、民主主義の命運を巡り「明日の天気は変えられないが明日の政治は変えられる」と有権者に希望を託した
▼「朝三暮四」には口先でうまく人をだますという意がある。だまされないために、有権者にできることは何か、改めて考える。