ゴーン容疑者に弁明機会なし「異様な宗教裁判」米紙 - 日刊スポーツ(2018年11月28日)

https://www.nikkansports.com/general/news/201811280000169.html
http://archive.today/2018.11.28-002835/https://www.nikkansports.com/general/news/201811280000169.html

27日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、カルロス・ゴーン容疑者が東京地検特捜部の逮捕後の取り調べで弁護士の立ち会いが認められず、弁解する機会も与えられずに日産自動車代表取締役会長職を解任されたことについて「異様な宗教裁判」と批判する社説を掲載した。

社説は「共産主義の中国での出来事か? いや、資本主義の日本だ」と皮肉り、メディアが相次いで報じている容疑者の資金流用疑惑は今後立証される可能性があるとする一方で、逮捕容疑については「疑念を持たざるを得ない」と指摘した。

日産自動車の幹部がこうした不正疑惑を把握してこなかったのは不自然だとして、事件の背景に日産自動車と、容疑者が会長兼最高経営責任者(CEO)を務める筆頭株主のフランス大手ルノーとの摩擦があったとの見方を示した。

訴追なしで20日間以上拘留でき、再逮捕が認められている日本の司法制度については、前科のない国際企業の幹部ではなく「ヤクザ」にこそふさわしいと非難。容疑者に弁明する機会が与えられなければ「日産による不意打ちが日本経済界の汚点となる」と警告した。(共同)