http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201811/CK2018111102000129.html
https://megalodon.jp/2018-1111-1007-00/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201811/CK2018111102000129.html
誰かの講演をただ聞くのではなく、自分の意見を述べ、考えを深め合う。そんな「対話」を大切にする勉強会「対話的研究会」を、練馬の住民らが八年間続けている。先月、これまでの成果を形にしようと文集「対話をちからに」を発行した。 (石原真樹)
対話的研究会は二〇一〇年、聞くだけの講演会に物足りなさを感じた住民らが、同区在住の暉峻淑子(てるおかいつこ)埼玉大名誉教授(90)=経済学=とともに始めた。月に一度集まり、メンバーの一人が関心のあるテーマを発表し、意見を言い合う。司会も持ち回りで、主体的に参加することを大切にしている。
メンバーは教諭や学生寮の管理人、主婦など約三十人で、「十八歳選挙権」や「病気をして思ったこと」などテーマはさまざまだ。四年ほど前から参加する山田高さん(70)は「いろんなことに対して自分の考えを持たなくてはと思うようになった」と話す。
文集は、暉峻さんが「書くことも良い勉強になるのでは」と昨年十一月に提案した。発足当初からのメンバー小沼稜子さん(77)が編集を担当した。「みなさんが自分のことをよく見つめた文章が集まった」と小沼さん。暉峻さんは「対話する集まりの魅力を社会の人に知ってもらいたい」と話す。
会を見学した人たちが世田谷で今月から「対話的研究会in世田谷」を始めるなど、暉峻さんたちの思いが広がりつつある。
文集は一部千円(税込み)。別途郵送料がかかる。問い合わせは暉峻さん=(電)03(3922)5892=へ。