https://www.asahi.com/articles/ASL7K3W9HL7KUTIL01M.html
http://archive.today/2018.07.17-210710/https://www.asahi.com/articles/ASL7K3W9HL7KUTIL01M.html
大阪市が2012年、全職員を対象に労働組合などの活動を調べたアンケートをめぐり、第二東京弁護士会は17日、同市の特別顧問として調査の実施責任者だった野村修也弁護士を業務停止1カ月の懲戒処分にした、と発表した。調査の質問項目や実施方法が、「職員の基本的人権を侵害した」と判断した。
野村弁護士は同日、「処分を厳粛に受け止める」とする一方、「一般市民の権利を侵害したものではない」などとするコメントを公表。日本弁護士連合会に不服申し立てをする考えを明らかにした。
野村弁護士は橋下徹市長(当時)のもとで、12年1月に大阪市特別顧問に就任。翌2月、市職員が政治や選挙活動に参加しているかを調べる第三者調査チームの責任者として、全職員を対象にアンケートを行った。
同弁護士会はアンケートの質問について「職員の団結権、プライバシー権、政治活動の自由の侵害など、憲法や労働組合法に違反する内容が記載されている」と指摘。橋下氏が市職員に「回答しない場合は処分対象になり得る」と職務命令を出していたことにも触れ、質問項目や実施方法を考慮すると、基本的人権を侵害し、弁護士の「品位を失うべき非行」にあたると結論づけた。
同弁護士会は約660人から野村弁護士に対する懲戒請求を受け、審査していた。(小松隆次郎)◇