https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201806260000165.html
http://archive.today/2018.06.27-000911/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201806260000165.html
★先の新潟知事選挙の野党候補の敗因はいくつか挙げられるが、野党候補支援に連合を入れたことで新潟県の原発をどうするかという最大の争点を、陣営内で電力労組や原発推進派労組の無駄に大きい声で矮小(わいしょう)化させたからだ。その中で脱原発を訴えたのが元首相・小泉純一郎と元建設相・中村喜四郎だ。「当時は正しいと思っていたが、それは間違いだった」となかなか人は認めることができない。まして元首相ともなれば、自己否定には勇気が必要だ。それを乗り越えるのも政治家としての国民を思う責務があるからだろう。
★その意味では連合右派は自民党よりも過激でかたくなだ。共産党は嫌いだから付き合わない。原発は必要だから続ける。今どき、こんな原理主義の政治勢力は皆無だろう。その連合にすがることを野党はやめない限り国民の支持など得られない。何より連合から「票」など出てこないのだから。その意味では国民民主党や立憲民主党もかたくなで柔軟性に欠ける政党ということになる。
★24日、前橋市での演説で共産党委員長・志位和夫は脱原発において小泉純一郎を「筋が通っている。協力してやっていきたい」とし連携していく考えを示した。今年の春先、志位・小泉という異例の会食があり、クラシックの音楽談議に花が咲き、脱原発で意気投合したという。今までの価値観ではあり得ない組み合わせだけに、また2人とも勇気を持っての会食だったと思うと政界がいかに動いているかがしのばれるとともに、ひとつのお友達グループとだけ付き合うことが増えている政界では新鮮な関係だ。政権はお友達内閣。野党は連合とお友達野党。この新しいお友達関係に注目だ。(K)※敬称略