(政界地獄耳)「国民の望むこと」誰もやってない - 日刊スポーツ(2018年4月18日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201804180000148.html
http://archive.today/2018.04.18-005915/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201804180000148.html

★官邸が早々の更迭でまとめたかった財務事務次官福田淳一の去就は、次官が報道も辞任も否定し徹底抗戦の構えを見せて長引きそうだ。しかし、共産党書記局長・小池晃が言うように「財務省は女性記者に名乗り出るように求めている。結局、(女性記者が)出て来られないだろうと思ってやっているとしか思えない。セクハラ対応の大原則は被害者保護だ。政府がやったこと自体がセカンドレイプになると思うし、はっきり言って恫喝(どうかつ)だ」の説明に国民はうなずくだろう。
★一方16日、防衛省は04年から06年にイラクへ派遣した陸上自衛隊部隊の日報を公表した。同部隊はイラク復興支援特別措置法に基づき「非戦闘地域」に限られていたが、日報には「戦闘」という文言が複数あり、その先の懸念は戦闘があったことを隠蔽(いんぺい)するため、戦闘での負傷者や戦死者を隠しているのではないかだ。大臣や防衛省幹部が口頭で説明するだけでは説得力はない。政権にはほかにも森友・加計学園で疑惑を持たれている官僚が幾人かいる。どう乗り越えていくのか事態は収束の気配すらない。
ツイッターで元外務省国際情報局長・孫崎享が言う。「安倍首相の危機が来る。そして国民の世論の大勢に合致する野党共闘ができようとする。これができれば自民党政権は瓦解(がかい)する。その時決まって動くのが野党統一行動を阻止する動き。そして今、民進希望の党が5月に新党結成へ。国民の大半はこんなもの望んでない」。野党の最大のチャンスに解散すら口にできない民進党系3党の合流のニュース。国民が期待しない野党では倒閣を叫んでみても意味はない。それぞれのサバイバルが続く。(K)※敬称略