http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018030902000127.html
https://megalodon.jp/2018-0309-0929-45/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018030902000127.html
国連が定める「国際女性デー」の八日、女性の地位向上につながる二つの法律の制定や改正を求める集会が、それぞれ国会内で開かれた。結婚の際に夫婦別姓も選べるようにする民法改正案と、女性議員を増やす目的の「政治分野における男女共同参画推進法案」で、いずれも昨年の衆院解散で廃案に。両集会では「いつまで待たせるのか」という声が高まった。
NPO法人と日弁連共催の民法改正を求める集会で、横山幸子弁護士は「夫婦同姓の強制は(人格権や両性の平等を定める)憲法違反」と訴えた。夫婦どちらの姓でもよいとするが、実際は約96%で女性が姓を変えている。二月の内閣府世論調査では選択的夫婦別姓への賛成が42・5%と過去最高になった。
一九九六年に法制審議会が民法改正を答申し、二〇一五年には最高裁判決が、同姓規定を合憲としながら制度の在り方は国会で論じるべきだとした。立命館大の二宮周平教授は「早急に国会で議論し改正するべきだ」と話した。
政治男女共同参画推進法案の成立を求める集会は、女性団体が主催。
講演した中北浩爾一橋大大学院教授は、地方議会、国会とも女性議員が少なく、政党幹部を男性が占めている状況を「まるで男性専用車両」と表現し、「民主主義をゆがめている」と指摘した。同法案を早急に制定し、候補者や議席の一定比率を女性に割り当てるクオータ(割り当て)制を政党が導入することが大事だと分析した。法案を作成した超党派国会議連の中川正春会長は「早期の審議入りを目指す」と決意を述べた。