http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018030102000138.html
https://megalodon.jp/2018-0301-0953-31/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201803/CK2018030102000138.html
自民党の憲法改正推進本部は二十八日の全体会合で、党所属国会議員から寄せられた九条改憲の条文案を「二項維持」「二項削除」など四類型に分類し、それぞれの条文例を示した。細田博之本部長は、二項維持や二項削除の複数の条文案を三月中旬の全体会合で示す意向を表明した。三月二十五日の党大会までに、二項を維持した上で自衛隊の存在を明記する改憲案に集約したい考えだ。
推進本部は、各議員が提出した百十ほどの具体的な条文案を(1)九条二項を維持(2)九条二項を削除・改正(3)第五章(内閣)改正(4)その他−に大別。各案につき複数の条文例を示した。条文例の数は(1)から順に十八、五、二、三だった。
うち「二項維持」は、自衛隊の存在を明記▽自衛権の行使容認を明記▽双方を明記−に三分類。自衛権明記の条文例では、九条三項を新設し「前二項の規定は自衛権の発動を妨げない」と記す例などを挙げた。
「二項削除・改正」では「自衛のための必要最小限度を超える陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と二項を変え、「自衛の戦力」を容認する案を例示。二〇一二年の自民党改憲草案と同様に、二項を削除した上で国防軍の保持を規定する案も並べた。
「第五章改正」では、「文民条項」として知られる六六条二項に自衛隊を明記する案などを示した。「その他」では、新しい章を設け自衛隊を記した。
全体会合ではこのほか、細田氏が教育充実に関する二六条改正案の修正案を提示し、了承された。 (中根政人)