(政界地獄耳)韓国側に暴露された首相の“内政干渉” - 日刊スポーツ(2018年2月15日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201802150000219.html
http://archive.today/2018.02.15-011504/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201802150000219.html

★俯瞰(ふかん)する外交どころか、当初から行く行かないで党内の綱引きまであった平昌五輪開会式出席と日韓首脳会談。首相・安倍晋三は「言うべきことは言ってくる。文氏にとっては厳しい会談になる」とたんかを切ったものの、首脳会談でのやりとりを、青瓦台(チョンワデ、大統領府)のユン・ヨンチャン大統領府国民疎通主席がブリーフで暴露した。「安倍首相は首脳会談で『五輪後がヤマ場だ。非核化に対する北朝鮮の真摯(しんし)な意思と具体的な行動が必要だ』と述べた」とし、「韓米連合軍事訓練を延期する段階ではない。予定通りに進めることが重要だ」と強調したという。
★それに対して韓国・文在寅大統領は「安倍首相のお言葉は、北朝鮮の非核化が進展する時まで韓米軍事演習を延期するな、という言葉と理解する。しかしながらこの問題は我々の主権の問題であり、内政に関する問題」と反論したという。また大統領は「南北対話が非核化をぼやかしたり、国際協力を乱すということは取り越し苦労にすぎない」と、首相の懸念を一蹴した。最近他国から内政干渉だといわれた日本の首相は、あまりいないのではないか。韓国政界や世論は「大統領が首相に一発食らわせたのは、よくやった」の論調だ。
★13日の自民党外交部会では、この内政干渉が炎上。「なぜ首脳間で交わされた対話をわざわざ公表したのか。首脳レベルでの(敏感な)対話は、公表してはいけないことになっているのに、韓国がわざとそうした」「韓米軍事演習が、なぜ韓国だけの内政問題なのか」との声が出た。ただ、訪韓に関しては、賛否の意見が出たようだ。トランプ米大統領は12日、日本を含む貿易相手国が「殺人を犯しながら逃げている。我が国以外の国、米国を利用する国々に負担してもらう。いわゆる同盟国もあるが、貿易上は同盟国ではない」と非難したが、今度は日本の防衛費負担に言及し、「防衛費用のほんの一部しか払わないのは不公平だ」とした。外交部会はだんまりか。(K)※敬称略