http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201711/CK2017111502000143.html
https://megalodon.jp/2017-1115-0929-32/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201711/CK2017111502000143.html
政府は十四日、二〇一九年度から始める幼児教育・保育の無償化で、認可保育所だけでなく、ベビーホテルや事業所内保育所などの認可外施設も原則全て対象に加える検討に入った。ゼロ〜五歳の約十一万人が対象となる見通しで、現在の幼稚園の補助上限である月二万五千七百円を限度に支給する方向だ。
政府は認可外の一部は無償化しない方向で調整していたが、認可保育所の選考に漏れた子育て世帯などから「不公平だ」といった反発が相次いだため、方針を転換した。
一方、認可保育所を巡っては、三〜五歳で所得制限を設けず全面無償化すると、高い保育料を払っている高所得世帯ほど恩恵を受ける額が大きくなるため、一定以上の所得層には支給額の上限を設けることを検討する。
認可外施設で無償化の対象となるのは、自治体が独自に補助金を出している保育施設のほか、事業所内保育所や企業主導型保育所。このほか、ベビーホテルやベビーシッター、障害児の生活指導などを担う「児童発達支援」もカバーする。新たに必要な財源は約三百四十億円を見込む。
病気の子どもを預かる病児保育や一時預かり、延長保育などは臨時的な利用として対象としない考え。
認可外施設の利用者は、事業所内保育所を含めると約二十四万人。このうち三〜五歳は十万二千人で、所得制限を設けないため事実上、全員が対象となる。ゼロ〜二歳については、低所得である住民税非課税世帯の約六千人が無償化される。
政府は認可保育所の整備や認可への転換を進め、認可外の無償化は経過的な措置と位置付ける。また、認可外施設の質確保に向け、指導監査を強化する方針。