朝鮮学校への適用命じる=高校無償化除外は「違法」−大阪地裁:時事ドットコム(2017年7月28日)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017072800194&g=soc
http://archive.is/2017.07.28-132919/http://www.jiji.com/jc/article?k=2017072800194&g=soc

国が朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外したのは違法だとして、大阪朝鮮高級学校大阪府東大阪市)を運営する学校法人「大阪朝鮮学園」が国に処分取り消しなどを求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。西田隆裕裁判長(三輪方大裁判長代読)は「法の趣旨を逸脱するもので違法」と判断して除外処分を取り消し、無償化の適用を命じた。
同種訴訟は東京や名古屋など5地裁で起こされ、判決は2件目。広島地裁は19日、除外は適法と判断しており、訴えを認める判決は初めて。
西田裁判長は「拉致問題の解決の妨げになり、国民の理解が得られないという外交的、政治的意見に基づき、朝鮮学校を無償化対象から排除した」と指摘。無償化の目的である教育機会の均等確保とは無関係で、適用の根拠規定を削除したのは無効と判断した。
朝鮮学校では北朝鮮指導者に敬愛の念を抱き、国家理念を賛美する教育が行われていると言及したが、判決は「就学支援金が授業料に充てられず、朝鮮総連から不当な支配を受けている疑念を生じさせる特段の事情は認められない」とし、適用要件を満たすと結論付けた。