「国会審議は不条理」「共謀罪」広がる音読 再現劇を6・11全国一斉開催 - 東京新聞(2017年6月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017060702000120.html
https://megalodon.jp/2017-0607-0917-06/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017060702000120.html

共謀罪」法案をめぐる国会審議を音読する北陸発の活動が、全国に広がっている。質疑を声に出して読むことで、国民の理解を置き去りにして進む法案審議の問題点を浮き彫りにする試みだ。十一日には全国の市民グループらが各地で一斉に開催。「国会で何が起こっているかを体験しよう」と参加を呼び掛けている。 (中山洋子)
衆院予算委や法務委の攻防を、金田勝年法相や民進党山尾志桜里議員らになりきって再現する音読劇は、先月十五日に石川県で始まった。
金沢市の主婦小原美由紀さん(52)が書き起こした国会質疑を「声に出して読んでみよう」と数人で始めたところ、その手軽さと面白さが共感を呼び、後に続く人たちが相次いだ。これまでに北海道から鹿児島まで全国十四都市の二十二カ所で同様の「音読」が自発的に催されてきた。
「『そもそも』という意味にはですね」と、辞書にない解釈を披露した安倍晋三首相を演じたり、「告発された場合でも、嫌疑がなければ捜査の対象にはなりません」と犯罪捜査の基本を逸脱する金田法相の珍答弁をしどろもどろに読み上げたり。各会場で繰り広げられる喜劇のようなやりとりが、現実の国会審議と知って驚く参加者は少なくない。
活動を紹介するホームページ「コッカイオンドク!」には各地の開催予定のほか、実際にやってみた人たちの報告や音読劇の動画、これから試みる人たちのためのコツなども掲載。台本となる国会審議の書き起こしも続々追加されている。