自民改憲案「遅くとも年内」 9条など4項目議論へ - 東京新聞(2017年6月6日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017060602000265.html
https://megalodon.jp/2017-0606-1641-44/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017060602000265.html

自民党憲法改正推進本部は六日午前、中核メンバーによる新たな幹部会の初会合を開いた。保岡興治本部長は「遅くとも年内をめどに国会の憲法審査会に提案できる党の改憲案をまとめたい」と述べ、幹部会で素案をまとめる考えを表明した。自衛隊を明記する九条改憲、高等教育を含む教育無償化など四点を中心に議論を進める方針を示し、了承された。
新たな幹部会は、安倍晋三首相(党総裁)が九条改憲や教育無償化を提案したことを受け、党内議論を加速させるために役員体制を拡充し、設置した。これまでの役員会に十二人を加え、二十一人の「執行役員会(仮称)」とした。
高村正彦副総裁、下村博文幹事長代行、古屋圭司選対委員長ら首相に近い立場の議員が新たに名を連ねた。
首相提案に批判的な石破茂元幹事長も入ったが、基本的に首相の意向に沿って議論が進む見通しだ。
保岡氏は会合で、九条改憲、教育無償化のほかに、緊急事態条項の新設、一票の格差解消と参院の合区解消のため選挙制度改革を論議の対象に挙げた。
石破氏は、憲法全体を見直すとした二〇一二年の党改憲草案と新たにまとめる改憲案の整合性について問題を提起。議論の結果、推進本部の総会や総務会を経て新たに党議決定した場合は改憲草案が上書きされる、との考えが示された。
保岡氏は首相提案について「国会の各院で三分の二以上の賛成を得て、国民投票過半数の承認を得るための現実的な案をつくりたいとの決意を示すものだ」と評価。「具体的な案を出すことで理解が深まり、正しい判断を求めることができる」と強調した。