「共謀罪」衆院通過で攻防=民進、法相不信任案を検討 - 時事ドットコム(2017年5月13日) 

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017051300398&g=pol
http://archive.is/2017.05.13-131535/http://www.jiji.com/jc/article?k=2017051300398&g=pol

週明けの国会は、「共謀罪」の構成要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の衆院通過をめぐる与野党攻防がヤマ場を迎える。自民、公明両党は18日に衆院を通過させる構え。これに対し、民進党などは廃案を目指して徹底抗戦する方針で、金田勝年法相の不信任決議案提出を検討している。
与党と日本維新の会は同法案に関し、取り調べの録音・録画による可視化を「検討する」と付則に書き込むなどの修正で合意した。衆院法務委員会は16日に参考人質疑を行う予定で、審議時間は与党が目標とする30時間を超え、32時間に達する見通しだ。
このため、与党は法案採決の環境が整いつつあると判断。17日の法務委に安倍晋三首相の出席を求めて締めくくり質疑と採決を行い、18日の衆院本会議で可決、19日の参院本会議で審議入りする日程を描いている。自民党下村博文幹事長代行は13日、党本部で記者団に「慎重に審議しながらも、スピード感を持って対応してもらいたい」と語った。
これに対し、野党側は採決阻止に全力を挙げる。民進党などは、テロ対策強化のための対案を11日に国会提出しており、法務委で徹底審議を求める方針。与党が採決を強行した場合には、法相不信任案で対抗する構えだ。民進党国対幹部は「あらゆる手段で阻止する」と語っている。
与党は6月18日までの会期内に成立させたい考え。ただ、民進党などが反発する中で衆院通過に踏み切れば、参院審議入り段階での混乱は避けられないとみられる。与党内では今国会での成立に万全を期すため、最長で7月末まで会期を延長する案も取り沙汰されている。