http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201701/CK2017010602000176.html
http://megalodon.jp/2017-0106-1002-55/www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201701/CK2017010602000176.html
成人年齢を十八歳に引き下げる民法改正論議が国会で本格化するのを前に、本紙が県立富里高校(富里市)で行ったアンケート。
三年生二百十八人の回答からは、自らを「大人とは思わない」という生徒が多く、大人の条件として「経済的自立」を重視する姿が浮かんだ。
自分は大人だと思うかを聞いたところ、「思う」は一割強にとどまり、「思わない」が五割強に上った。
「思わない」と答えた生徒たちは、理由として「経済的にも精神的にも親に依存している」、「まだまだ子ども」など、親に頼っている声が目立った。
ほかに「社会についてよく知らない」、「無知だし何の責任も取れない」といった意見があり、知識や社会経験の不足から、自らの未熟さを感じていることがうかがえた。
「思う」と答えた生徒たちの理由は「自動車運転免許も取れる年齢だから」、「結婚できるから」など、十八歳ですでに認められている権利を踏まえた意見が目立った。
大人のイメージを複数の項目から選択してもらったところ、「経済的自立」を挙げた人が七割強で最も多く、「働いている」が六割弱で続いた。「結婚している」、「実家を出て暮らしている」を選んだ人はそれぞれ、二割弱だった。
三年の飯田祐子さん(18)は「仕事をしている人は、大人。高校卒業後に就職した先輩もいるけど、社会から見たら大人じゃない、というのはちょっとおかしい」と話す。
アンケートでは、大人のイメージを自由記述でも答えてもらった。「生計を立てられる人が大人」といった意見のほか、「ママ、パパ」など親を重ねる意見もあった。一方、「人生に疲れている」など、否定的にとらえた声もあった。
淑徳大学コミュニティ政策学部(千葉市)の矢尾板俊平・准教授は「多くの生徒が、実家にいるか一人暮らしかといった形式的な部分より、ちゃんと所得を得ることが生きる力につながると認識している。家庭の中で、そうした意識が育まれているのかもしれない」と話している。 (中山岳)◇大人のイメージ(自由記述から)
◆子育てや、働いて頑張っている人たち
◆精神的自立、正しい判断力がある
◆自分の将来の生計が立てられる人が大人!!
◆人生に疲れている
◆自分の意志、意見を尊重できる存在
◆政治家たちが、むだに進みもしない話をしている
◆自分のことに責任をもっている人
◆ずるいぐらいがちょうど良い人
◆かっこいい人
◆ママ、パパ
◆ふけてる
◆童貞じゃない