横浜・避難生徒いじめ 校長、対応の不手際認める - 毎日新聞(2016年11月19日)

http://mainichi.jp/articles/20161119/k00/00m/040/160000c
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東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市自主避難した中学1年の男子生徒(13)が転入先の市立小学校でいじめを受けて不登校になった問題で、転入先の小学校の校長が18日、毎日新聞の取材に「教育の現場であってはならないこと」と述べ、当時の対応の不手際を認めた。市教育委員会は週明けに、市立の全小学校に再発防止を促す通知を出す。
校長は毎日新聞の取材に対し、当時の対応や生徒の心情について「とても心が痛い」と話した。だが学校の対応の経緯を尋ねると、「取材の窓口は市教委」として説明を拒んだ。一方、同校の副校長は取材に「個人情報につながる可能性がある」などと述べ、いじめを受けた生徒への思いについて答えなかった。
一方、神奈川県警は同日、これまでの対応を説明した。2014年8月、保護者から金銭トラブルの相談を受け、10月まで同級生や学校などへ聞き取り調査を実施。金銭の授受は確認したが、「事件としての解決はできない」と判断し、両親と学校に報告したという。県警は「対応に問題はなく、適切に処理した」としている。
市教委には18日までに、学校や市教委の対応について抗議の電話が約180件寄せられた。「被害者がかわいそうで涙が出る」「学校や市教委の対応が悪い」などの内容だという。
生徒の同級生の保護者の一人は「不登校がうわさになったとき、保護者や町内会が学校や市教委に問い合わせをしたが、取り合ってもらえなかった。失望した」と批判した。【水戸健一、福永方人、国本愛】