小池都知事、会談した宇都宮氏の要望書に10政策 - 日刊スポーツ(2016年8月30日)

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東京都の小池百合子都知事(64)は30日、都庁で元日弁連会長の宇都宮健児氏(69)と会談し、同氏と同氏を支援する「希望のまち東京をつくる会」から要望書を受け取った。小池知事は宇都宮氏から「当選おめでとうございます」と言われると「ありがとうございます。(選挙戦で)ご一緒できれば、もっと中身のある議論ができたんですけど」と言い、笑みを浮かべた。
この日は一部で、11月7日に予定している築地市場中央区)から豊洲市場江東区)への移転を延期する方針を固めたと報じられた。小池都知事は、宇都宮氏から「移転に関してはいったん停止いただきたい」と言われると「私は、ずっと『立ち止まる』という言葉を使わせていただいている。昔…08年に築地に関して本を書いていて、そこに基本的な私のスタンスは書いた。そこから揺らいでいない。都知事選に出るから、立ち止まると言ったんじゃない。先生のご主張は参考になりました。また近々、発表したいと思います」と移転延期については否定しなかった。
宇都宮氏は会談後、小池都知事が会見の場と機会を設けたことを評価した。95年に地下鉄サリン事件が発生し、被害対策弁護団長を務めた際にも要望書を提出したことがあるが、都知事への直接の提出は実現せず、課長クラスの職員への実現にとどまったという。「都知事が直接、会われたのは初めてのこと。画期的」と評価した。
この日、宇都宮氏らが渡した要望書には、大まかに以下のような政策が書かれている。

  1. 都政改革本部は情報公開を徹底する
  2. 築地市場から豊洲市場への移転をいったん停止し、市場で働く関係者を含めた協議の場を早急に求める
  3. 東京メトロ銀座線青山一丁目駅視覚障害者の男性が線路に転落し、電車にひかれて亡くなった事故を受け、各鉄道会社にホームドアをつけるよう指導する
  4. 福島第1原発事故の被害を受け都内へ避難している方々の声を聞き、避難者が希望すれば現在の住居に住み続けるようにし、都営住宅への入居優先枠拡大
  5. 「待機児童ゼロ」は必要な予算をかけて着実に実施
  6. 子どもの貧困解決に向け、都独自の給付型奨学金の拡充の速やかな検討、実施と、義務教育段階の給食などの教育費無償化を進める
  7. 羽田空港増便により、都心部を航空機が低空飛行する問題については騒音、落下物、事故などの危険性への不安が出ている。危険性と不安払拭(ふっしょく)のための具体的措置を執るよう国側と交渉すること
  8. 米軍横田基地へのオスプレイの、17年からの配備に反対すること
  9. 都が整備を進めようとしている都市計画道路のうち、住民から強い反対や疑義が示されている建設計画はいったん凍結し、住民の理解を得ること
  10. 福島第1原発事故から5年が経過した現在も、都立公園や都内各学校の放射能の除染、測定について不安を訴えている人が多いので、しっかり対応を進めてほしい