(政界地獄耳)自民もやもやに二階からシグナル - 日刊スポーツ(2016年2月26日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1609150.html
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★つい先日も元防災相・鴻池祥肇公明党に対して「国家観や歴史観が全く違う政党」と発言するなど、安倍内閣の既定路線を見直す発言が自民党ベテラン議員から出始めているが、24日、同党総務会長・二階俊博は党のインターネット番組で、党内でももやもやしている問題に言及した。
参院選を前にアベノミクスの失敗が内外でささやかれていることを見越すように「多くの国民が安心してついていける経済対策、積極財政に今こそ転換していくときだ」と16年度補正予算案編成に言及。そして「ダブル選挙は、もし災害が起こった場合に衆院も全員解散、参院も半分解散(半数改選)という事態になったとき、どう対応するかまで考えてやってもらわなきゃいかん。『やるぞやるぞ』と言いながら、政局に緊張感を与えながら、国政運営をしているんだろう」と簡単にダブル選挙はできないとの見方を示した。さらに「憲法改正は党是、自民党の宿願でもある。だけど今日やらなきゃ日本国がどうかなるということではない。静かに、そろそろ憲法改正の時期に来たんじゃないかということの呼びかけは大事だが、今やらなきゃならんという必然性は何もないんじゃないか。やれればいいんだけど、今日やらなきゃいけないということではない」と、官邸が敷くダブル選挙とその先にある9条2項をターゲットにする憲法改正を強くけん制した。
★二階発言は官邸の動きに冷や水を浴びせるものだが、自民党議員は「メディアでの発言ではなく、党のネット番組での発言。影響力はあるものの公明党に配慮した党や官邸に『冷静に考えろ』という二階流に計算されたシグナルだろう」と分析する。ダブル選挙も憲法改正も今じゃないということか。(K)※敬称略