国連「表現の自由」に関する特別報告者が突然来日を延期。日本政府が土壇場でキャンセル - 伊藤和子さん(2015年11月20日)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151120-00051621/
http://megalodon.jp/2015-1120-1505-48/bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151120-00051621/

■ 突然の公式訪問のキャンセル
国連「表現の自由」に関する特別報告者デビット・ケイ氏(米国人・国際法学者)が、12月1日より8日まで日本への公式訪問調査を予定されていました。
国連のオフィシャルなウェブサイトに日の丸マークで、
Agreed with dates from 1 December 2015 to 8 December 2015 (訳:2015年12月1日から8日の日程で合意された)

と記載されています。受入国政府との間で合意されたということを意味し、受け入れ合意がないものはこのウェブサイトには掲載されません。
国連「表現の自由」に関する特別報告者といえば、2013年に特定秘密保護法が多くの反対を押し切って国会で通過した前後の時期に、前任者であるフランク・ラ・ルー氏が、国民の知る権利や報道の自由を脅かす危険性がある、ということで強い懸念を表明し、日本政府に対して再考を求めたにもかかわらず、政府がこうした国連の声を全く顧みずに、採決に進んでしまった経緯があります。
それに加え、最近日本では、メディアに対する公権力の介入とみられる事態が続き、戦後かつてないほど、言論・表現の自由報道の自由が危機に晒されているといえるでしょう。
こうした状況もあり、国連「表現の自由」に関する特別報告者の来日はまさに時機を得たものだと言えるでしょう。
ところが、驚いたことに、つい最近になってこの公式訪問が日本政府の都合でキャンセルになったとのことです。
前代未聞のことで私はとても驚きました。