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さいたま市立指扇中学校(さいたま市西区)で、校長が学校だよりに「憲法よりも礼儀が大事」とするコラムを書いて全校生徒に配布していたことが、7月31日までにわかった。
問題の学校だよりは2015年7月1日付で発行された。校長は礼儀の重要性について、プロ野球監督を歴任した野村克也氏の著書を引用する形をとりながらも、「憲法よりも礼儀が大事」と2度ほど強調する文章を記載した。
保護者が文章を疑問に思い、情報提供して発覚したという。さいたま市議が7月下旬に教育委員会に申し入れをおこない、埼玉新聞2015年8月1日付でも報道された。
他人に対して礼儀などを強調する者ほど、その人物自身が変なことをしていたり、気に入らない相手を恫喝・威圧する手段にゆがめて悪用していることは、時々あるようには感じる。個人的な印象はさておいても、憲法を軽視していると受け取れる形で、一面的にゆがめた「礼儀」を強調するようなことはおかしいのではないか。
公務員は日本国憲法第99条に基づき、憲法尊重擁護義務もあるので、なおさらおかしいといえる。
このコラムの文章は、教科書問題で右派教科書を支持する流れや、一面的にゆがめた道徳教育の推進などと、根は共通のようにも感じる。
礼儀などは、憲法とそれに基づく基本的人権の尊重を土台にしてこそ、本当の意味で成り立つものではないのだろうか。