平和なウチナー願い 着弾の穴 身潜めた70年前 - 東京新聞(2015年6月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015062402000122.html
http://megalodon.jp/2015-0624-0909-00/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015062402000122.html

◆高からずひくからず咲く石つ蕗わの花
喜納(きな)勝代さん(76)=沖縄県糸満市=が詠んだのは、県平和祈念資料館(同市)の入り口付近に植えられているツワの花だ。「俳句を通じ、本土に住むウチナーンチュ(沖縄の人)とつながりたかった」と応募した。「平和は平凡な日常の積み重ね。どこにでもある花のツワは、その象徴と思う」

◆頭蓋骨引いて遊んだ沖縄忌
水彩画家でエッセイストの親泊仲真(おやどまりちゅうしん)さん(66)が子ども時代を回想して詠んだ句だ。「手りゅう弾を磨いていた子どもは大人に叱られました。遊びの帰りに頭蓋骨にひもを付けて引いて帰った友だちもいました」

沖縄戦 1945年3月26日、米軍が慶良間諸島に上陸して始まり、6月23日に日本軍の組織的戦闘が終結したとされる。県によると、日米の軍民合わせて推計約20万人が死亡。95年に軍人、民間人、亡くなった全員の氏名を刻む平和の礎(いしじ)が糸満市の県平和祈念公園に建設された。72年の返還後、2014年度までの不発弾の累計処理量は1967トンに上った。